「バスケ部最後の日!」で私が謎だと感じたのは?
バスケ部最後の日とは?
第7巻の「バスケ部最後の日」には不可解な謎があります。
バスケ部最後の日というのは、湘北高校バスケット部の体育館に不良グループが殴り込みに来て、バスケ部員と暴力事件を起こした騒動のことです。
そもそもの事件のきっかけになったのは、バスケット部2年の宮城リョータが生意気で目立っていたため、3年の三井寿(ミッチー)率いる不良グループがシメようとしたことでした。
不良グループ6人が宮城リョータを屋上に呼び出し、1対6で喧嘩が始まります。
宮城1人に対して三井率いる不良グループは6人ですので、宮城に勝ち目はありません。
そこで宮城は、リーダー格の三井だけを狙って攻撃をします。他の連中にボコボコにされても、ひたすら三井だけを痛めつけた結果、宮城と三井の2人が入院することになりました。
数か月後、宮城リョータの怪我が治って退院し、バスケ部に復帰すると、すでに退院していた三井が、鉄男、堀田徳男、竜などの不良グループを引き連れて、再び宮城を痛めつけようとバスケ部の体育館に殴り込みに来ました。
そこで、バスケ部員の桜木花道や流川たちと乱闘が始まるのです。
暴力事件を起こして、それが表沙汰になると、公式戦出場停止どころか、廃部まで覚悟しなければなりません。
そのため「バスケ部最後の日」というタイトルだったのです。
バスケ部員と不良グループに加えて、桜木軍団の水戸、高宮、大楠、野間まで参加し、壮絶な喧嘩が繰り広げられました。
体育館の周りでは、教師たちが「何をやっているんだ!」と大騒ぎになっています。
途中から来たキャプテンの赤木憲剛(ゴリ)は、この状況を必死に隠そうとします。
もしバレたら、バスケット部は大変なことになってしまいますので。
しかし、結果的には、この事件は湘北バスケ部にダメージを与えるどころか、戦力アップに繋がることになります。
実は不良グループのリーダーの三井寿(ミッチー)は湘北のバスケ部員で、中学時代(武石中)に神奈川大会を制覇してMVPを取ったほどの名選手だったのです。
1年の時に新入部員として入部した時も「目標は湘北高校、全国制覇、日本一です」と宣言するほど、バスケットに燃えていました。
三井は中学MVPということで、先輩たちから期待されますが、同じ1年生で身長が193㎝、体重88㎏という堂々たる体格の赤木憲剛も注目されていました。
そのため三井は、練習中に常に赤木を意識していました。
しかし、三井は練習中に足を怪我して倒れ、しばらく入院しなければならなくなります。
入院中、三井はバスケットがやりたくてうずうずしていました。そこで、こっそり病院を抜け出して練習に顔を出すなど無理をしてしまいます。
その結果、再び練習中に倒れ、足の状態が更に悪化してしまいました。
やがて、インターハイ予選が始まり、三井は松葉杖をついて試合を観に来ましたが、赤木の活躍を見ると、すぐに去っていきました。
それ以来、三井は部活に顔を出さなくなり、グレてしまいます。
三井が、2年で生意気だった宮城リョータをシメようとしたのは、バスケット部の期待の新人だったことも理由の1つだったのです。
喧嘩の最中に副キャプテンの木暮が三井の過去をみんなに話します。
そして、木暮は三井に以前のようにバスケ部に顔を出すように言いますが、それを聞いた三井は木暮を突き飛ばしました!
「いつまでも昔のことごちゃごちゃ言うな!」「つならなくなったからやめたんだ!それが悪いか」「バスケなんか単なるクラブ活動じゃねーか」と言って相手にしません。
すると体育館の外で、湘北高校バスケ部監督の安西先生の声が聞こえます。
「私だ、開けてください」という声を聞いたマネージャーの彩子が扉を開けると安西先生が入ってきて、三井の前にやって来ます。
すると三井は安西先生に向かって、「安西先生、バスケがしたいです」と言いました。
その一言で三井はバスケ部に復帰して、湘北の大きな戦力となりました。
三井の活躍があったからこそ、湘北はインターハイ出場が出来たのです。
三井は安西を慕っていました。
実は、三井は湘北高校のバスケ部に入ったのは安西がいたからです。
三井は武石中時代に県大会を制覇しますが、その中で横田中との試合では、残り数秒でリードされる苦しい展開で、三井自身も試合を諦めていました。
そんな時、来賓で来ていた安西が、「最後まで希望を捨てちゃいかん!諦めたらそこで試合終了だよ」と声を掛けます。
三井はその言葉に奮起して残り数秒で逆転シュートを決め、奇跡のような勝利を掴みました。
それ以来、安西を慕うようになり、優勝できたのは安西のおかげなので、恩返しがしたいという思いがあって湘北に入りました。
三井寿の名前は県内でも有名でしたので、海南大付属、翔陽、陵南からも誘いがありましたが、それを断って湘北を選びました。
三井は安西と再会したことで、バスケットへの情熱を取り戻したのです。
これが「バスケ部最後の日」のおおまかな概要です。
では、バスケ部最後の日で、私が感じた3つの謎についてお伝えします。
謎その1:モップで頭を殴られたのに平気だった!
喧嘩は流血シーンも出てくる凄まじいものでした。
中には重症になるはずなのに、平気だったものもあります。
流川は竜にモップの角で上から頭を殴られ大流血し、さらに腹部にパンチをもらいますが、その後、反撃しています。
普通であれば、モップで殴られた時点で倒れ込んでしまうでしょう。すぐに病院で治療をしなければ命が危なくなるはずです。
流川は不死身なのでしょうか?
また、桜木花道も三井にモップで横顔を殴られます。
流川ほどではありませんが、これもかなり危険です。
しかし、花道は何ともありませんでした。
流川と花道は一体何者なんでしょう?
謎その2:苦し紛れの誤魔化し!
バスケ部最後の日は、もし表沙汰になれば、バスケット部の存続が危ぶまれる大事件でしたが、桜木軍団の水戸洋平が「俺たちがやりました」と言って、バスケ部や三井を庇います。
「三井君が俺たちのグループを抜けてバスケ部に戻るなんて言うから、ちょっと頭にきてやっちゃいました」「バスケ部も三井君も」「そうですね、堀田さん」…
これで誤魔化しきれるとは思えません。
徳男、鉄男、竜も殴られた後が残っていますので、バスケ部員も手を出したことは、バレるはずです。
謎その3:なぜ教師を呼びにいかなかったか?
そもそもこの大事件は、不良グループがバスケ部の体育館に土足で足を踏み入れて、三井が宮城に声を掛け、鉄男は吸っていたタバコの火をバスケットボールで消して、吸い殻を体育館の床に捨てました。
この時点で、マネージャーの彩子は喧嘩が始まることが予測できたはずです。
すぐに教師を呼びに行っていれば、こんな大事件にはならなかったはずです。
また、そこには晴子もいましたので、晴子も教師を呼びに行くチャンスはありました。
喧嘩の様子をずっと見ていたのは疑問が残ります。
まとめ
バスケ部最後の日は、納得がいかないところがありますが、この事件で重要なのは、湘北バスケ部に三井寿というキャラクターが加わったということです。
インターハイ予選を目前に控えて、廃部の危機が一変して、戦力の大幅にアップという結果になりました。
やはり、陵南、翔陽、海南大付属と戦う上では欠かせないキャラクターだったと思います。